精神科看護師が行うレクリエーション

仕事や勉強の疲れをいやし、気分転換をはかる遊びやゲーム、運動のことを指すレクリエーション。精神的、肉体的な回復を望むことができます。レクリエーションには、心身ともに元気な状態を目指すことができるのです。レクリエーションを治療的に用いた心理社会的治療を、レクリエーション療法と言います。精神科では、1990年代からレクリエーション療法が行われており、看護師が実施していました。現在では、作業療法士が資格化され、精神科作業療法があることから、レクリエーションは大方作業療法士を中心に行うことが多くなっています。

そのような中で、精神科の看護師は、日々の入院生活を活かしたラジオ体操や院内散歩などのレクリエーションを行うほか、七夕や豆まきなどの年間行事、カラオケ大会などのイベントを病棟単位で担うことがほとんどです。普段、ほとんどの時間をベッドの上で寝て過ごす患者が、囲碁をする時には何時間も集中して椅子に座っていることができたり、姿勢の悪い人がカラオケを歌う時には、背筋をピンと張っていたりと、レクリエーションを通じて、普段の入院生活とは異なる姿を発見できることに繋がります。レクリエーションには、準備、開催、評価の三段階があり、日常的に行われながら看護計画との繋がりを持っています。そのため、離床や自尊心の向上といった、治療目的にそったプログラムが必要です。ただし、楽しみや生きがいを完全に奪わないよう、開催にはバランスも大事になります。作業療法士と連携しながら、快適な治療環境を構築することが重要です。